お台場のフルスケール・ガンダムです。


大好評だったガンダム像も、公開終了まで一週間程度になってしまいました。
何を今更という気がしないでもないですが、今だからこその見所が実はまだ残っているのです。
それは、「ウェザリング」。
…というか、ただの汚れ。
要するに、プラモデルの塗装でモデラーが腐心するウェザリング表現が本物の天候によって再現されたというわけで、これがまた視覚的に素晴らしい演出となっているのです。


ちょっと見づらい画像で申し訳ないです…。


私がガンダム像を見に行ったのは8月頭。それから一ヵ月、激しい風雨にさらされて砂埃にまみれたガンダム像は、建てられたばかりの時には無かった土臭さをまとい、格段に風格を増していました。
それはあたかも、地球上での過酷な作戦行動を物語るような外観であり、とても存在感があります。
埃をかぶってざらついた機体表面、さらにそこを雨が流れ落ちて生まれる縦縞汚れなど、全高18mのロボットに付く汚れを目の当たりにできたのが面白くもあり、私含めて、模型やイラストでロボットを扱う人にとっては色々と参考にもなりそうです。



以下、所見時の感想など。
一目見て、思ったのが「ガンダムって、こんなにカッコ良かったっけ?」(爆


私はどちらかといえば複雑なディテールのメカを好む傾向があるので、初代ガンダムは私にはシンプルすぎな気がしてあんまり興味なかったのですが、いざフルスケールで見てみると、18mの立体物に詰め込まれた膨大な情報量に圧倒されてしまった感があります。



基本的に凹凸は少なめのデザインですが、平面と曲面が上手く組み合わせてあるので、しっかりメリハリがあります。その中にパネルラインの筋彫り、ボルトなどのディテール、マーキングなどが施されているので、どこを見ていても飽きさせられません。

特に脚装甲などは、ボルトを差し込む向きがパーツごとに違っています。どうやってフレームに装甲を組みつけてあるのかが窺えるような構成となっていて、想像していると楽しいです。


実際には立像としての設計でそうなっている部分もあるのでしょうが、設定上のディテールと言っても納得できる味を出しているのがニクイです。


特に、感心したのがその色使い。基本的には設定どおりの赤青白のカラーリングなのですが、それぞれ微妙に違う明度の色をパネルごとに使い分けているのです。それにより、見た目の印象がより引き締まって感じるようです。
この趣向が凝らされた色分けが見た目の高級感を引き出した立役者だったようですね。


ボディの所々に水色が使われているあたり、何となくインパルスガンダムを思い起こさせます。


大きさはこんな感じ。コックピットのスペースは人ひとりやっと入れる位でしょうか。


10:00 〜 20:00までは1時間ごとに発光・噴霧と共に首が動く演出があります。


接地用の爪?が出ています。


以上、ガンダムでした。
ホントはWBマークが消える前に行こうと思ったのですが、惜しくも間に合いませんでした(泣

もともと怪獣マニアから来ている私的には、モンスターやロボットなどの大きさというのは幼少のころからとても興味のある事でした。今回こうやって本物サイズの巨大ロボットを見ることが出来て、感慨ひとしおです。
気合の入りまくった出来のガンダム像からは、製作された方々のものすごい熱意が受け取れました。

しかし何より驚いたのが人の多さと客層の多様さ。熱心なファンの方々ももちろんですが、老若男女関係なく実に多くの人が来場していたのが印象的でした。会社でもこの話題で持ちきり状態で、その注目の程がうかがえました。
ガンダム」の名にどれほど多くの人が心動かされるのか、そのパワーを思い知った気がします。